ありがとう
おつかれさま
そう言って
あなたは
緑色の馬のクリップを
わたしの手のひらに
そっと乗せた
夢の中で
生まれ変るなんてファンタジーでしかないでしょ
それなら わたしたち
夢であいましょう
ゆったりと
ねむりに落ちたとき
わたしは過去をさまよい
いつのまにかあなたと寄り添う
そして変わりのない微笑みに安堵し
包み込まれるようなぬくもりを確かに感じて
涙があふれるのだ
そうだ わたしたち
また夢であいましょう
1年後か
10年後か
20年後か
30年後か
40年後か
50年後か
わからない
いつかまたあえたら
誰にもいわないで
© 霧子